「自炊をしたいけど、毎日何を作ればいいか思いつかない」「料理が苦手で、気づいたらコンビニや外食ばかりになってしまう」「献立を考えるのが面倒で、自炊が続かない」――そんな悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。
実は、自炊が続かない最大の原因のひとつは「毎日献立を考えなければならない」という精神的な負担にあります。この問題を解決するのが「週間献立」の仕組みです。1週間分の献立をあらかじめ決めてしまえば、毎日「今日は何を作ろう」と悩む必要がなくなり、食材の無駄も減り、食費の節約にもつながります。
この記事では、料理初心者でも無理なく実践できる週間献立の立て方と、自炊を楽しく続けるためのコツを詳しく解説します。
週間献立を立てるメリット
①毎日の「何を作ろう」という悩みがなくなる
仕事から疲れて帰宅したあと、「さて今日の夕食は何にしよう」と考えるのは意外と大きな精神的負担です。週間献立をあらかじめ決めておけば、帰宅後は「決めたメニューを作るだけ」で済みます。意思決定の疲労(デシジョンファティーグ)が減り、料理への心理的ハードルが大幅に下がります。
②食材の無駄・食品ロスが激減する
献立を決めてから買い物をすることで、「必要な食材だけを必要な量だけ」購入できます。行き当たりばったりの買い物では、使いきれない食材が余って腐らせてしまうことが多いですが、献立ベースの買い物ではこうした食材ロスをほぼゼロにできます。
③食費の節約になる
計画的な買い物は節約の基本です。週間献立を立てることで、1週間の食材費が事前に把握でき、予算管理がしやすくなります。また、食材を使い回す献立(例:月曜日に使った鶏肉の残りを水曜日の炒め物に使う)を意識することで、食費をさらに削減できます。
④栄養バランスが整いやすくなる
1週間の食事を俯瞰して考えることで、「今週は野菜が少なかったから来週は多めにしよう」「たんぱく質を意識して魚料理を増やそう」など、栄養バランスを意識した献立が組みやすくなります。毎日の気分で食事を決めると偏りが出やすいですが、週単位で管理するとバランスが整いやすいです。
週間献立の立て方:5つのステップ
ステップ1:1週間のスケジュールを確認する
献立を立てる前に、まずその週のスケジュールを確認しましょう。残業が多い曜日・外食の予定がある日・早帰りの日など、生活スケジュールに合わせて料理の手間を調整することが長続きのコツです。
例えば、残業が多い火曜日・木曜日は「10分で作れる簡単メニュー」、週末は「少し手間をかけた料理」というようにメリハリをつけると、無理なく自炊を続けられます。
ステップ2:主菜(メインのおかず)を先に決める
献立作りは「主菜→副菜→汁物」の順番で考えるのがスムーズです。まず1週間分の主菜(肉・魚・卵・豆腐料理など)を決めます。主菜を決めるときは、同じ食材が続かないようにバリエーションをつけることと、食材の使い回しができる献立を意識することがポイントです。
ステップ3:副菜・汁物をシンプルに決める
副菜は作り置きを活用するのが最も効率的です。週末に副菜を2〜3品まとめて作り置きしておけば、平日は主菜を作るだけで食事が完成します。汁物は味噌汁が定番でシンプルですが、具材を変えるだけでバリエーションが広がります。
ステップ4:買い物リストを作る
1週間分の献立が決まったら、必要な食材をリストアップして買い物リストを作ります。すでに家にある食材との重複を避け、必要なものだけをリストに書くことで無駄な買い物を防げます。買い物リストはスマホのメモアプリやToDoアプリに入力しておくと、スーパーでそのまま使えて便利です。
ステップ5:週1〜2回のまとめ買いを実行する
献立と買い物リストが揃ったら、週1〜2回のまとめ買いを実行します。買い物の頻度を減らすことで、ついで買いや衝動買いを防ぎながら、時間の節約にもなります。
初心者でも作れる週間献立の具体例
以下は一人暮らしの方向けの、シンプルで作りやすい1週間の夕食献立例です。すべて料理初心者でも30分以内で作れるメニューを選んでいます。
月曜日:鶏むね肉の照り焼き+味噌汁+ご飯
鶏むね肉を醤油・みりん・砂糖で作る照り焼きは、料理初心者でも失敗しにくい定番メニューです。フライパンひとつで完成し、調理時間は15〜20分程度です。作り置きのほうれん草のおひたしや副菜を添えると栄養バランスがアップします。
火曜日:豚こまと野菜の炒め物+ご飯(時短メニュー)
豚こま肉と冷蔵庫にある野菜(キャベツ・ピーマン・玉ねぎなど)を炒めるだけの簡単時短メニューです。味付けはオイスターソース+醤油で失敗なし。10〜15分で完成します。
水曜日:鮭の塩焼き+豆腐の味噌汁+ご飯
魚料理を週1回取り入れることで、DHA・EPAなどの良質な脂質が摂取できます。鮭の塩焼きはグリルやフライパンで10分程度で完成する手軽なメニューです。
木曜日:卵と野菜のスープ+ご飯(疲れた日の超簡単メニュー)
残業で疲れて帰宅した日でも、卵と冷蔵庫の残り野菜でスープを作れば立派な夕食になります。鶏がらスープの素と醤油で味付けするシンプルなスープは5〜10分で完成します。
金曜日:豆腐と挽き肉の麻婆豆腐+ご飯
麻婆豆腐は市販の麻婆豆腐の素を使えば、豆腐と挽き肉を炒めるだけで本格的な一品が完成します。ご飯が進む人気メニューで、コストパフォーマンスも抜群です。
土曜日:週末の特別メニュー(カレー・シチュー・煮物など)
週末は時間に余裕があるため、少し手間のかかるカレー・肉じゃが・シチューなどを作りましょう。これらは多めに作って翌日の昼食や夕食にも活用できる「作り置き向き」のメニューです。
日曜日:作り置きデー+簡単メニュー
日曜日は翌週の作り置きを作る日として活用しましょう。きんぴらごぼう・ひじきの煮物・ゆで卵・鶏ハムなど、平日の副菜になる作り置きを2〜3品まとめて準備します。夕食は作り置きのおかずとご飯で手軽に済ませましょう。
自炊を楽しく続けるための7つのコツ
①「完璧な自炊」を目指さない
毎日3品全力で作ろうとすると、疲れてすぐに挫折します。「主菜だけ作って、副菜は作り置きか市販の総菜でOK」「週2回は外食・テイクアウトOK」など、自分なりのゆるいルールを設けることが長続きの秘訣です。
②調理器具と調味料を充実させる
料理が楽しくなるためには、使いやすい調理器具と基本的な調味料が揃っていることが重要です。基本調味料(醤油・みりん・砂糖・塩・酢・味噌・料理酒・オリーブオイル・ごま油・鶏がらスープの素・コンソメ)を常備しておけば、たいていの料理に対応できます。
③料理動画・レシピアプリを活用する
クックパッド・デリッシュキッチン・クラシル・YouTubeの料理チャンネルなど、無料で使えるレシピの宝庫を積極活用しましょう。動画レシピは手順が視覚的にわかりやすく、初心者でも真似しやすいです。「作りたいと思ったレシピ」をメモしてストックしておくと、献立作りの参考になります。
④食材の「使い回し」を意識する
食費節約と食材ロス削減のために、1つの食材を複数の料理に使い回す意識を持ちましょう。例えば、鶏むね肉は照り焼き・サラダチキン・スープ・炒め物など様々な料理に使えます。キャベツは炒め物・サラダ・スープ・お好み焼きなどに幅広く活用できます。こうした「万能食材」を中心に献立を組むと、買い物がシンプルになります。
⑤作り置きを習慣にする
週末のまとめ料理(作り置き)は、平日の自炊のハードルを劇的に下げてくれます。副菜を3〜4品作り置きしておけば、平日の夕食は主菜だけ作ればよくなります。作り置きは冷蔵で3〜5日、冷凍で1ヶ月程度保存可能なものも多く、食材ロス対策にもなります。
⑥新しいレシピに挑戦することを楽しむ
同じメニューばかりだと飽きてしまいます。月に1〜2回は「今まで作ったことのない新しい料理」に挑戦してみましょう。少し難しいメニューをうまく作れたときの達成感は、料理をさらに楽しいと感じるきっかけになります。
⑦盛り付けにこだわってみる
同じ料理でも、盛り付けを丁寧にするだけで見た目が美しくなり、食事の満足度が上がります。白いお皿を使う・料理に彩りを添える・ガーニッシュ(飾り)を乗せるなど、少しの工夫で「インスタ映え」する料理にもなります。自炊の楽しさが増し、継続のモチベーションにつながります。
初心者に覚えてほしい「万能レシピ」5選
料理初心者がまず覚えておくと便利な、応用が効く万能レシピをご紹介します。
一つ目は鶏むね肉のサラダチキンです。鶏むね肉に塩コショウをして、沸騰したお湯に入れてフタをして15分放置するだけで完成します。サラダ・サンドイッチ・炒め物など様々な料理に使え、高タンパク・低カロリーで栄養面も優秀です。二つ目は基本の味噌汁で、だし・豆腐・わかめ・ねぎがあれば5分で完成する毎日使える基本の一品です。三つ目は野菜炒めで、冷蔵庫にある野菜と肉を炒めてオイスターソース醤油で味付けするだけの簡単メニューです。四つ目はシンプルカレーで、市販のカレールーと野菜・肉があれば誰でも作れる定番料理です。五つ目は煮込みうどんで、冷凍うどん・だし・醤油・みりんがあれば5分で完成する超時短メニューです。
まとめ:週間献立で自炊生活をもっと楽しく
週間献立を立てる習慣は、自炊を続けるための最も効果的な方法のひとつです。毎日の「何を作ろう」という悩みがなくなり、食材の無駄が減り、食費も節約でき、栄養バランスも整う――まさに一石四鳥の習慣です。
最初は完璧な献立を立てようとせず、まず3日分の夕食メニューを決めるところから始めてみてください。少しずつ習慣になれば、自然と1週間分の献立が楽に立てられるようになります。自炊は料理の腕が上がるほど楽しくなりますので、焦らず楽しみながら続けていきましょう。


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